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ICT で強い農業へ

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北海道岩見沢市

ICT ※という言葉をよく見たり聞いたりすると思います。
市は、全国の自治体で初めて整備を行った〝自営光ファイバ網〟をはじめとする高度なICT 基盤を用いて、教育や医療、健康、農業など、さまざまな分野でICT 利活用を進めています。この先駆的な取り組みは、日本の未来を創っていくプロジェクトとして、全国的にも高い評価を受けています。
今月号は、農業分野における取り組みを紹介します。
※ ICT は、Information and CommunicationTechnology の略で、情報通信技術のこと。

●農業の現状と課題
岩見沢市の農業は、農家戸数が減っていく反面、経営耕地面積は、ほとんど変わらないため、一戸当たりの経営面積が大きくなっています。また、農業従事者の高齢化も年々進み、農業の持続性確保が懸念されています。
この状況に対応するためには、広い農地を少ない人数で適切に管理する手法の確立をはじめ、新たな担い手の確保のために、熟練農家の技術や知識、つまり〝匠の技〞の継承が必要となっています。
●ICTを活用した農業
こうした農業が抱えるさまざまな課題解決に期待されるのがICTの活用です。
市は、基幹産業である農業の振興と産業活性化を目指し、気象データを活用した農業気象システムなどのICT技術の導入や、トラクターの自動操舵や完全自動走行などのロボット技術の導入に向けたプロジェクトを進めており、市内の約140人の農家で構成された〝いわみざわ地域ICT農業利活用研究会〞や北海道大学大学院農学研究院、いわみざわ農業協同組合など関係機関と一緒に取り組んでいます。
その取り組みが、〝農業気象システム〞や〝高精度位置情報を活用した農作業〞などの利活用システムです。
この利活用システムは、年々導入する農家の方が増えるなど、農業の課題を解決するためにとても有効であるということが、地域全体に浸透してきています。
●未来の農業のために
将来にわたり岩見沢市の農業を持続的に発展させるためには、日々進歩するICTやロボット技術の活用が不可欠です。
市は現在、農林水産省や内閣府のプロジェクト指定のもと、農家の方々に協力いただき、北海道大学や関係機関と連携して、トラクターの完全自動走行の実証やドローンでの作物の生育状況分析など、ICTを活用して熟練農家の〝匠の技〞を継承し、農業における課題の解決を促進する取り組みを進めています。
未来につなぐ〝強い いわみざわ農業〞の実現を目指し、ICT農業による農業経営の安定や農業所得の向上に向け、さらに力強く進めていきます。

○農業気象システム
市内13 カ所に設置した気象観測装置により各種気象情報を収集、蓄積し、それらの膨大なデータを解析して生育予測や病害予測などの情報を利用者に提供
○高精度位置情報を活用した農作業
GPS(全地球測位システム)と市内3 カ所に設置したGPS 補正用基地局の情報を組み合わせ、誤差数cmの高精度な位置情報の活用と、トラクターのハンドル操作を支援する〝自動操舵機能〟による農作業の効率化・省力化

関係者の声
・いわみざわ地域ICT 農業利活用研究会 西谷内 智治 会長
人が減り、個人が持つ面積が増えているので、それに対応するためにGPS 自動操舵機能やロボットトラクターはとても重要になってきます。今後は、気象データなどを利用して、カレンダー形式で、各作物の作業スケジュールが自動的に組まれるような仕組みができれば、さらに効率化や省力化につながるものと期待しています。
・北海道大学大学院農学研究院 野口 伸 教授
農家戸数の減少や高齢化など、日本の農業全体が抱える課題を解決する手法のひとつとして、ICT 農業への期待はとても大きいものがあります。岩見沢市は、農業気象システムやGPS 補正用基地局の運用はもとより、地元農家の皆さんと自治体が取り組むICT 農業の先進地であり、その成果に国内外からも大きく注目されています。北海道大学としても引き続き協調していきます。


問合せ: 市企業立地情報化推進室

       

岩見沢市発行の広報いわみざわです。市民の皆さんへ大切な情報をいち早くお届けします。 広報プラス ーわたしの岩見沢ー

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