みなさんは、女性に対する暴力と聞いて思い浮かぶのはどのような暴力ですか?まず思い浮かぶのは、夫やパートナーからの暴力ではないでしょうか。暴力は、その対象の性別や加害者・被害者の間柄を問わず、決して許されるものではありません。
毎年11月12日から25日は〝女性に対する暴力をなくす運動〟期間です。この機会に女性に対する暴力について考えてみませんか。
●身近な問題
国の調査によると、女性の3人に1人が配偶者から暴力を受けたことがあり、7人に1人は何度も暴力を受けています。被害を受けた方の中には、どこにも相談できずに苦しんでいる方がたくさんいます。
●心身ともに…
「どうして相談しないの?」「なんで逃げないの?」と思うかもしれませんが、被害を受けた方は、どこに、誰に相談していいか分からず、暴力を受けたこと、暴力を受け続けることで、身も心も傷つき、逃げる気力も体力もなくなってしまいます。
そして、「経済的に自立できるのか」「逃げたらもっとひどい目に遭うのでは?」「自分さえ我慢すればいい」などと考えてしまい、身動きできない状況になります。
●こんな暴力も
DV(ドメスティック・バイオレンス)は、〝夫婦や交際相手など、親密な関係でおこる暴力によるコントロール〞のことで、殴ったり蹴ったりする身体に対する暴力に限ったものではありません。 ほかにも、性犯罪や売買春、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為などといったものもあります。最近は、若年層への性的暴力も増えています。
これらの暴力は、女性の人権を著しく侵害するもので、絶対に許されるものではありません。
○若年層の身の回りで起きていること
・JKビジネス
女子高校生を利用してお金を稼ぐビジネス、性的な行為を強要される
・AV出演強要
アイドルやモデルのスカウトを装って、性的な行為を強要される
・デートDV
親密な関係にある若者の間の暴力
・デートレイプドラッグ
飲み物や食べ物に、睡眠薬などの薬を入れられ、性暴力の被害に遭う
○身体的暴力
殴る、蹴る、首を絞める、物を投げつける、監禁する、家に入れない、食事や睡眠を制限する など
○精神的暴力
怒鳴る、脅す、人前や子どもの前での侮辱、無視、大切なものを壊す・捨てる など
○経済的暴力
生活費を渡さない、無理やり働かせる・働かせない、お金の使い道を細かくチェックする など
○社会的暴力
行動を監視する、外出・電話・メールを制限する、他の人と接触させない など
○性的暴力
性行為を無理強いする、避妊に協力しない、中絶を強要する、性的な写真を撮る、暴力後の性行為 など
●当てはまることはある?
夫婦や交際相手だから当たり前?そう思っているけど、実はDVを受けているかもしれません。ちょっと確認してみましょう。
●危険が迫っているときは
身に危険が迫っていると感じたときは、迷わず110番通報するか、その場から逃げて、警察署・交番・駐在所に助けを求めてください。その後、身をよせる場所がない場合には、緊急的に避難できる、シェルターという施設もあります。このシェルターでは、一時保護だけではなく、相談や自立へ向けたサポートなど、さまざまな支援を行っています。シェルターは、安全確保のために所在地が非公開となっていますので、安心して利用できると思います。迷わずにご相談ください。
●願いを込めて
こういった問題は、実は身近に起きています。そこで市は、一人でも多くの方が、暴力や虐待に関して関心を持つようになること、被害に遭っている方が勇気を持てるようにという願いを込めて、運動期間中、いわみざわ男女共同参画プラン推進市民会議と協働で、運動のシンボルであるパープルリボンの配布やパネル展といった啓発活動を行っています。
●悩んでいませんか?
市は、配偶者やパートナーからの暴力に関する相談を受けています。暴力から逃れ自立した生活を送るための方法を一緒に考え、必要な情報を提供するほか、専門機関の紹介も行っています。一人で悩まず、勇気を出してご相談ください。
●パープルリボンの無料配布とパネル展
日程:11月12日(月)~25日(日)
場所:市役所本庁、生涯学習センターいわなび(4西1)、あそびの広場(4西3 であえーる岩見沢3階)、いわみざわ健康ひろば(3西4 第2ポルタビル1階)、イオン岩見沢店(大和4-8)※パネル展はイオン岩見沢店のみ。
●相談窓口
○市民連携室男女共同参画担当
午前8時45分~午後5時30分(土・日曜日、祝日、年末年始を除く)
○北海道立女性相談援助センター
午前9時~午後5時、午後5時30分~8時(土・日曜日、祝日は午前9時~午後5時)
【電話】011-666-9955
○女性の人権ホットライン
午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日、祝日を除く)
【電話】0570-070-810
・全国一斉「女性の人権ホットライン」強化週間
法務局職員や人権擁護委員が、夫やパートナーからの暴力、セクシュアル・ハラスメントなど、女性の人権に関する悩み事や心配事に、電話で相談に応じます。
日程:11月12日(月)~18日(日)
時間:午前8時30分~午後7時(11月17日(土)・18日(日)は、午前10時から午後5時まで)
問合先:札幌法務局岩見沢支局
【電話】22局0619
問合先:市民連携室男女共同参画担当