11月9日は、119番の日です。119番と言えば、何を思い浮かべますか?
救急車ですか?消防車ですか?
今月号は、119番の日にちなみ、通報の中でも大多数を占める〝救急〟にスポットを当てました。救急車だけではなく、救急医療体制はどうなっているのか、何が問題となっていて、私たちにできることは何なのか。
いつ、どこで、私たちの身に迫るか分かりませんが、とても身近で大事なことです。一緒に考えてみましょう。
●76.1MHz FM hamanasu JAPAN
救急隊員が出演して説明します(119番の日)
11月9日(金)午後5時40分
●救急医療体制が崩壊?
救急医療の現場では、救急隊や医師、看護師などが、最善を尽くそうとしても手が回らないほど患者が増えているという深刻な問題を抱えています。それは何故でしょうか?
実は、救急医療を利用する上でのルールが守られていないケースが増えてきたからです。救急医療機関や救急車には、それぞれ役割があります。症状や緊急度に応じた適正な受診や利用を心がけなければなりません。
●初期救急医療機関の適正利用
○コンビニ受診
緊急性のない軽症患者が、外来診療のやっていない休日や夜間の時間帯に救急外来を受診するコンビニ受診が問題となっています。「平日は休めない」「日中は用事がある」といった理由で、救急外来を受診することです。このコンビニ受診が増えると、本来、救急外来で診るべき重症患者の対応や入院患者の急変対応が困難になる、医師が過労状態となり翌日以降の外来診療に支障を来すという問題が発生します。さらに、医師不足ということもあって、救急指定病院の数が減り、残された救急指定病院や医師の負担が大きくなっており、救急医療体制の維持が難しくなります。
○岩見沢市の体制
休日当番医と夜間急病センターは、岩見沢市医師会の協力により運営されている初期救急医療機関です。医師会の協力なしに初期救急医療機関を維持することはできません。
軽症の場合は、まず市販薬を服用するなど様子を見て、なるべく診療時間内に受診しましょう。コンビニ受診を控えることは、無理をして我慢をすることではありません。必要な人が必要な時に受診できるように、症状に応じて医療機関を使い分けようということです。容体が悪化するなど救急性がある場合は、無理をせず休日当番医や夜間急病センターで診てもらいましょう。その際は、医療費が割増料金となります。
また、夜間急病センターは、応急処置程度の医療行為しか行えませんので、翌日かかりつけ医のいる病院などを受診しましょう。
・休日当番医
折り込みの〝いきいきカレンダー〟参照
・岩見沢市夜間急病センター(10西3)
診療時間:午後6時~翌日午前0時
【電話】25局3000
・北海道小児救急電話相談
相談時間(365日受付):午後7時~翌朝午前8時
【電話】#8000または【電話】011-232-1599(いーこきゅうきゅう)
・北海道救急医療情報案内センター
相談時間:24時間対応
【電話】0120-20-8699(ハローキュウキュウ)
○かかりつけ医をもとう
万が一急病になったときなどに、安心して救急医療が受けられるように、日ごろの病院などのかかり方を見直してみましょう。
かかりつけ医をもつことで、健康状態や生活環境などを把握してもらえます。その情報を1カ所で管理しておくことで二重の検査の防止になり、病歴や体質などの情報が管理されているため、適切な治療やアドバイスを受けることができます。病気の予防、早期発見、早期治療にもつながります。
また、必要に応じて専門医や適切な医療機関を紹介してくれます。かかりつけ医からの紹介で高度な医療を担当する病院を受診すると、よりスムーズな治療を受けることができます。
かかりつけ医を選ぶときのポイント
・相性が合う、相談しやすい
・自宅や勤務先から近いこと
・分かりやすい説明をしてくれる