○呼んだ後は
救急隊が到着したら、傷病者の名前や生年月日、住所、電話番号などを聞きますので、保険証を用意していただけるとスムーズになります。あと、靴ですね。検査結果で異常がなく、帰るときに必要となりますから。それと、かかりつけの医療機関に必ず搬送できるとは限りませんので、お薬手帳があるととても役に立ちます。あと、確認をするのは、〝火の元〞〝戸締り〞ですね。パニックになっていることがあるので、忘れがちになるんです。こちらの質問に冷静に答えていただける方が現場にいれば、スムーズに救急搬送できるんです。
(用意しておくと便利なもの)
・保険証や診察券
・お金
・靴
・普段飲んでいる薬(お薬手帳)
乳幼児の場合
・母子健康手帳
・紙おむつ
・ほ乳瓶
・タオル
(こんなことを伝えてください)
・事故や具合が悪くなった状況
・救急隊が到着するまでの変化
・行った応急手当の内容
・具合の悪い方の情報(持病、かかりつけ医、普段飲んでいる薬、医師の指示など)
※持病、かかりつけ医などは、日頃からメモしておくと便利です。
○誰よりも多く人の命を
救急搬送した後に、家族の方などから「ありがとうございました」と言われるのは、やっぱり嬉しいですし、自分を必要としてくれる方々の期待に応えたいという気持ちが、自分を突き動かす原動力になっています。救急車を呼ぶということは、緊急を必要としている場面です。できることなら、そのようなけがや病気がなく、皆さんにお会いすることがないよう強く願っています。
救急車を利用する方にとっても、私たちにとっても一期一会です。不適切な要請は、ほんのわずかだと思っています。そのような要請だとしても、救急隊は誠意をもって活動しますが、不適切な要請が減ることが、命を救うことにつながるんです。
●私たちにも救える命
AED:心室細動という心停止の原因となる不整脈が起きた際に、心臓に対して電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器。心室細動は、処置までの時間が1分遅れるごとに生存確率が7~10%低下します。
救急医療体制の維持や命を救うために、私たちにもできることがあります。初期救急医療機関や救急車の適正利用をはじめ、落ち着いた119番通報、緊急車両が近づいたときに、速やかに道を譲るなど、ちょっとしたことですが、とても大きなことにつながります。
○AEDの活用
市は、市民の皆さんの生命を守り、救命力を高めるため、AED(自動体外式除細動器)を活用した取り組みを行っています。
救急隊が到着するまでに、電気ショックを行った場合は、行われなかった場合と比べて、1カ月後の社会復帰率が約2.3倍だというデータもあることから、早い電気ショックがとても重要であることが分かっています。AEDは、医療従事者ではない私たちでも使用できるようになっています。音声ガイドで操作方法を案内してくれるため、簡単に使用することができます。
また、スポーツ大会や各種イベントを主催する団体などに、AEDの貸し出しを行っています。
○使い方を学ぼう
誰にでもできる、とても有効性の高いAED(自動体外式除細動器)を用いた心肺蘇生法を学んでみませんか。
・(健康ポイント対象事業)救急救命講習(無料)
日時:11月13日(火) 午前10時30分~正午
会場:いわみざわ健康ひろば(4西3 第2ポルタビル1階)
問合先:市福祉課総務グループ
・普通救命講習
実技を含む3時間または4時間の講習です。4時間の講習では、筆記と実技の試験があります。講習後には〝普通救命講習修了証〟が発行されます。
・一般講習
基本的な応急手当方法を学ぶ3時間未満の講習です。
問合先:岩見沢消防署救急係
【電話】22局7445
・(健康ポイント対象事業)赤十字のAEDと心肺蘇生の講習(赤十字救急法基礎講習)
対象:満15歳以上の方
※平成31年2月開催の赤十字救急法救急員養成講習の受講を希望する方は受講が必要です。
日時:12月2日(日) 午前9時~午後3時30分
会場:広域総合福祉センター(11西3)
定員:32人(申込順)
受講料:1,500円(教材費・保険料)
申込・申込先:11月8日(木)から、日赤岩見沢市地区(市福祉課内)で
○設置場所の周知
(全国AEDマップへの登録)
パソコンやスマートフォンから、近くの登録されているAED設置場所を確認することができます。「AEDの使い方を学んだけど、どこにあるの?」という疑問を解消してくれます。ぜひご利用ください。
(パンフレットの作成)
設置場所の一覧や全国AEDマップ、AEDの貸し出し、救急救命講習会の案内といった、AEDに関する市の取り組みを紹介したパンフレットを作成しました。市内の公共施設や事業所に配置しているほか、各種イベントでも配布しています。
救急医療体制や救急車、AEDのことを取り上げましたが、いずれも適正な利用、正しい使用をしなければ、せっかくの機能を台無しにしてしまいます。
それぞれの役割をしっかり理解することが重要です。特に、コンビニ受診や救急車の不適切な利用に関しては、けがや病気の症状・緊急度ではない部分が問題となっているものです。これは、利用する方のモラルの問題なのかもしれません。
命のバトンをしっかりとつないでいくことができるよう、私たちにできることを考えませんか。
問合先:
・初期救急医療機関の適正利用、AEDの取り組みに関すること 市健康づくり推進課
【電話】25局5540
・救急車の適正利用に関すること 岩見沢消防署救急係
【電話】22局7445