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大切な人と2

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北海道岩見沢市

グループホームひまわり管理者 竹本 翔伍さん

●入居はスムーズに
(竹本)松井さんの場合は、グループホームへの入居のタイミングが良く、スムーズに入居につながって、全く問題なかったです。最初に、「みんなでお食事しませんか?」というお誘いをしました。それから、過ごす、泊まるというのを繰り返していくうちに、ここがどんなところか理解したんだと思います。「住みやすいところだ」って。だから、帰りたいとか、パニックになるとかは全くなかったです。

●落ちついた生活に
(辻谷)家とグループホームの生活は、それぞれ良いところ、悪いところがあるので、一概には言えませんが、家にいるときは、一日何十回も電話があって、留守番電話、着信履歴が全て母親でした。2・3分後に電話を折り返しても「私は電話してないよ」って言うんです。お金を渡していても「お金がないからお金持ってきて」という話がほとんどでした。グループホームに入ってからは、家にいるときより落ち着いています。たぶん、一人暮らしは何でも自分でしなきゃいけないという不安があったんだと思います。

●今になって思うこと
(辻谷)いろんなことがありましたが、反対を押し切って一緒に住めば良かったと思う反面、押し切らないで本人を一人にして良かったと思う部分もあります。たぶん、いつも顔を合わせていたら、しなくてもいい喧嘩をして、本人のプライドを傷つけていたかもしれないですね。

●記憶はなくても気持ちは残る
(竹本)私たちは、人と人なんだっていうのを必ず意識しています。心と心を通わせて一人一人に合わせながら、最終的に「ここで本当に良かった」と思ってもらえるように接しています。認知症の人は、何かをしても忘れてしまう人が大半です。でも、記憶はなくても楽しかったという気持ちは残ると思っています。そういうことをいっぱい積み重ねていけるような関わりを心がけています。

●いろいろ助けてもらって
(竹本)ここでの生活はどう?
(松井)いろいろ助けてもらって楽だよ。
(竹本)家にいるときとは違う?
(松井)違うよ。やっぱり、家にいるときはいろいろ考えてたから。
(竹本)困っていることや不自由なことはある?
(松井)何でも言えるから何もないよ。お兄さん、性格も良いし、優しいし、何でもしてくれるからね。

●いっぱい接すること
(辻谷)私の経験からではありますけど、「おかしいな…」と思ったら、いっぱい接してあげてください。「それ違うよ」「これそうじゃないよ」ではなく、毎日のように「今日温泉に行こう」「どこかに食べに行こう」という接し方です。時間の許す限り、たくさん接点を持ってほしいです。そういった刺激を受けることで、認知症の進行が遅くなることもあるので、なるべく多くの接点を持ってほしいです。あとは一人で抱え込まないで、地域包括支援センターや、ケアマネジャーさんなどに相談してほしいです。

       

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