●ひゃっぴい体操サポーターの皆さんに聞いてみた
○小林 タモツさん
・地域での認知症予防から
私の場合は、きっかけというのは覚えていないんですが、ひゃっぴい体操サポーター養成講座を2010年6月に受講したんです。
体操がハードで戸惑ったんですが、家に帰ると、体がスッキリしているんですよ。それで、地域のみんなに教えようと思ったんです。町会活動の中で、認知症予防から始めたサロンという取り組みがあるんです。地域の方を元気にするという目的なので、ひゃっぴい体操をするようになりました。
サポーターというよりは、「まず地域のために」という想(おも)いの方が強いですね。サロンでは、月1回やっています。町会にサポーターが3人いるんですが、1人はみんなと同じ向きで、2人はみんなと向かい合わせでやっています。後ろ向きの方が分かりやすいという方もいるんです。サロンは、男女合わせて25人くらいでやっているんですが、ひゃっぴい体操が軸になっていますね。
・嬉しいこと、辛いこと
嬉しいのは、みんなが喜んでくれたときですね。サポーターとしては本当に嬉しいですね。それと、自分自身が、ひゃっぴい体操から良いものをもらったというのがあって、健康もそうですが、サロンでの取り組みを通しての、地域の皆さんとのつながりなど、いろんなものをもらった気がしています。ひゃっぴい体操のおかげだなと思うことがたくさんありますね。
逆に、みんなが「テンポが速い、難しい」と言い出したときに、自分はできたから、「大丈夫だよ」と言いたいんだけど、その確信が持てないというところが、辛いですね。その壁を乗り越えると、みんな楽しそうに笑顔でやるんです。
・大変だからこその効果
体の使い方・動き方はもちろん、体操を習慣にすることで、健康な体ができる仕組みが、ひゃっぴい体操にはあると思います。だからこそ、基本を大切にということを意識しています。
3回やると1千歩というのがありますけど、次の日には、本当に体がスッキリするんですよ。当然、疲れるんですけど、とても効果があるので、体を動かすことが本当に大事なんだなと実感しています。あとは、何事も継続ですね。覚えるのは大変かもしれないけど、身に付いてしまうと簡単ですし、効果として自分に返ってきますから。
・もっと伝えたい
岩見沢市と北海道大学の取り組みで、〝食と健康の達人〟というテーマがありますよね。ひゃっぴい体操は、それにふさわしいものだと思います。治療や予防として体を動かすことが大事な病気もありますし、みんなでワイワイやってほしいです。「やってみたら意外とできるんだよ」というのを伝えたいですね。
○周田(すだ)早苗さん
・サポーター第1号
岩見沢市のスポーツ推進委員をやっているのもあり、広報いわみざわに載っていたのを見て、「これはやらなきゃ」と思ったんです。自分が先に覚えて、「みんなに教えないと」と思いました。サポーター養成講座の申し込みが、一番だったのを覚えています。
社会的にメタボリックシンドロームが取り上げられてきた時期だったと思います。私は、ひゃっぴい体操は、メタボ対策の一つだと思っていて、そういう点では、岩見沢市の対応が早かったと感じています。
・さまざまな場面で
私が行っている健康教室では、準備体操として、基本バージョンと元気バージョンをやるのが習慣になっています。岩見沢市医師会附属看護高等専修学校の授業でもやるんですが、みんな若いので1回やっただけで覚えるんですよ。あと、教育委員会が行っている、小学1年から3年生を対象とした、楽しいキッズスポーツ教室では、空き時間にひゃっぴい体操をすることもしています。
・身近で楽しく
ひゃっぴい体操ができてから10年ですが、名前は浸透してきていると思います。サポーターがいろんなところでやっているので、目にしている人は多くなっていると思いますが、知っているけど、いざ、やるとなると「自分はできない」という方が多いですね。テンポが速くて難しいというイメージで、見ただけで敬遠してしまうのかもしれませんが、百餅(ひゃっぺい)まつりのお囃子や餅つきの動きがあり、身近にも感じますから、楽しくできると思いますよ。
・意外な反応
大型野外音楽ライブイベントJOIN ALIVE(ジョインアライブ)でも、来場した方に参加してもらって体操をしています。市外の方が多いと思いますが、家族で参加する人や、全てのステージに参加する人もいて、すごく感動しました。市民向けの体操ですけど、市外の方もやってくれるのは嬉しいです。
・岩見沢市全体に
これから、もっともっと普及に力を入れていきたいですが、まず、サポーター自身が元気で取り組むというのが一番ですね。
体操は、「いつでも、どこでも、誰でも」できるので、もっと岩見沢市全体に広がってほしいですね。ひゃっぴい体操の曲を街中に流すとか、決まった時間になったら流すというのも面白いですね。子どもの頃、給食のときに流れていた曲は、今でも覚えています。あと、夏休みには地域でラジオ体操をやっていますけど、その後に、ひゃっぴい体操もやるなどといった取り組みもしていかなければならないですね。岩見沢市民には、覚えてほしいですから。