〝ヤングケアラー〟という言葉を聞いたことはありますか。一般的に、本来大人が担うような家事や家族の世話などを日常的に行っている、18歳未満の子どものことです。
子どもが年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負うことで、学校生活や友人関係、その後の人生に影響を及ぼすことが懸念されています。
子どもが子どもらしく過ごすため〝ヤングケアラー〟に関心を向けてみませんか。
■ヤングケアラーはどんな子どものこと?
・障がいや病気のある家族に代わり、買い物、料理、掃除、洗濯などの家事をしている
・家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている
・障がいや病気のある家族の身の回りの世話や介助、見守りをしている
・目の離せない家族の見守りや声掛けなどの気遣いをしている
・日本語が第一言語でない家族や障がいのある家族のために通訳をしている
・家計を支えるために労働をして、障がいや病気のある家族を助けている
・アルコール、薬物、ギャンブル問題を抱える家族に対応している
・がん、難病、精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている
■ヤングケアラーはどのくらいいるの?
令和2年度に中学2年生と高校2年生、令和3年度に小学6年生を対象に行った厚生労働省の調査では、世話をしている家族が〝いる〟と回答したのが小学6年生で6.5%(15人に1人)、中学2年生で5.7%(17人に1人)、高校2年生で4.1%(24人に1人)という結果でした。
■ヤングケアラーにはどんな問題があるの?
大人が行うような家事や家族の世話などを日常的に行っていると、次のような影響が出る可能性があります。
□学業への影響
・遅刻、早退、欠席が増える
・勉強の時間が取れない など
□就職への影響
・自分にできると思う仕事の範囲を狭めて考えてしまう
・自分のやってきたことをアピールできない など
□友人関係への影響
・友人などとコミュニケーションを取る時間が少ない など
子どもが家族の手伝いや手助けをするのは「普通のこと」と思うかもしれません。しかし、学校生活に影響が出たり、心や体に不調を感じるほどの重い負荷がかかっている場合は注意が必要です。
ヤングケアラーを支えるためには、周囲の大人が気付くことが重要です。あなたの周りに「もしかしてヤングケアラーかも?」という子どもがいたら、相談窓口に連絡してください。
また、自分がヤングケアラーかもと思ったら、一人で抱え込まず、自分の気持ちを信頼できる相手に話してみてください。周りの人に自分のことや家族のことを話しづらい時は、相談窓口に相談してみてください。
相談窓口:
・北海道ヤングケアラー相談サポートセンター(江別市東野幌本町7)
【電話】0120-516-086
【メール】hokkaido.young.carer2022@gmail.com
・子育て総合支援センター
子育て総合支援センターでは、ヤングケアラーだけでなく、子どもの虐待や発達などに関する相談も受け付けています
問合先:子育て総合支援センター(4西3であえーる岩見沢3階)
【電話】22-3337