自動で目的地まで連れて行ってくれる車〟〝いろいろな家事をしてくれるロボット〟一昔前に思い浮かべていた夢のような暮らし。この夢を実現する技術の一つが〝ICT〟です。
ICTとは、インターネットなどの情報通信技術のことで、暮らしの中のさまざまな場面で使われています。
今月号は、皆さんの暮らしのすぐそばにあるICTを取り上げます。

◎76.1MHz　FM　HAMANASU　JAPAN
市職員が出演して説明します
2月14日(金)午後5時40分

■全国に先駆け高度ICTを
市は、〝市民生活の質の向上〟と〝地域経済の活性化〟をテーマに、平成5年頃から全国の地方自治体に先駆けて高度ICT基盤を整備しました。産業や教育、健康、医療、安全安心など、さまざまな分野での利活用を進めています。

■子どもの安心安全を
「子どもが無事に学校に着いているだろうか」「いつもより帰りが遅いけど、学校は出ているのかな」といった不安を解消するためのサービスがあります。

○児童見守りシステム
小学生を対象に、希望者へランドセルへ取り付けられるICタグを配布し、子どもが学校の玄関を通過すると、保護者へメールを送信し、通過した時間だけではなく、その様子画像で確認することができます。
また、放課後児童クラブを利用している方は、児童館などの施設に入館した際も通知が届きます。
このシステムの利用率は93.9%(平成31年4月現在)と、多くの方が利用しています。その他、小・中学生を対象に、警察や各学校に寄せられた不審者情報をお知らせする一斉同報サービスを行っており、学校単位でも情報発信ができるので、悪天候時の対応や学校閉鎖など、緊急のお知らせも届きます。

■あなたに合った働き方を
「子どもを預けられない」「毎日介護をしている」といった理由で、働きに行けないという方の働く機会を作り出すため、ICTを活用した場所や時間にとらわれないテレワークという働き方をサポートしています。

○在宅型テレワーク
自宅でのパソコンなどを使った仕事で、育児や介護の空いた時間など、自分の生活リズムに合わせて仕事をできるのが在宅型テレワークです。
市は、この在宅型テレワークに関する研修を定期的に開催し、修了者に仕事の紹介(詳しくは15ページ)を行っています。
また、さまざまな方に働く機会を提供できるよう、インターネットやパソコンなどの一般的な知識や技能から、CAD(自動車や住宅、建築、装飾などの設計や製図をするソフトウェア)やプログラミングといった、高スキル者向けまで、それぞれに関係する資格取得を目指した研修を実施しています。資格取得後は、市内企業などへ通勤型の就職ができるようサポートを行っています。
このように、ICTを活用したいろいろな働き方が、徐々に広がってきています。

■最先端技術で強い農業を
スマート農業という言葉を聞いたことはありませんか?
これは、ICTやロボット技術を活用し、超省力・高品質生産を実現させる新たな農業のことで、テレビドラマで話題となった無人ロボットトラクターもその一つです。
市は、基幹産業である農業の振興と産業活性化を目指し、スマート農業にいち早く取り組み、気象データを活用した農業気象システなどのICTの導入、トラクターの自動操舵や完全自動走行などのロボット技術の導入に向けたプロジェクトを進めています。

◆高精度位置情報を活用した農作業
人工衛星を利用したRTK‐GPSの活用と、トラクターのハンドル操作を支援する自動操舵機能により、無人のロボットトラクターが正確に農作業を行う技術を全国に先駆けて導入しました。

また昨年、北海道大学やNTTグループと協定を結び、次世代の高速移動通信方式5Gを使った実証実験を世界で初めて実施しました。
今後は、ドローンを活用した農薬・肥料の散布をはじめ、IoTによるビッグデータの取得やAI(人工知能)解析による作業の最適化など、生産性や農作物の品質・収量、農業所得の向上に向けた取り組みを進めていきます。

▽RTK‐GPS
地上に設置した基地局と衛星を用いた測位システムを組み合わせ、位置情報を数cm内の誤差に抑えることができる高精度位置情報システム。

▽5G
第5世代移動通信システムと呼ばれる次世代通信規格のこと。従来の規格より通信速度が格段に向上し、タイムラグ(通信遅延)も少なく、身の回りの多くの物をインターネットにつなげられるようになる。

▽IoT
モノのインターネットと呼ばれる、さまざまなモノがインターネットに接続され、情報交換することで相互に制御する仕組み。

◆農業気象システム
市内13カ所の気象観測装置により各種気象情報を収集・蓄積し、それらの膨大なデータを解析して生育予測や病害予測などの情報を利用者に提供しています。
13カ所の天気予報は、岩見沢市民気象情報のページで見ることができますので、ぜひご利用ください。

■より快適な環境を
市内の多くの農村地区では、高速インターネットを利用できないため、市は、無線で高速インターネットの利用を可能とする、地域BWの整備を進めています。
この地域BWAを利用したサービスは、従来より通信回線速度が大きく向上するほか、スマートフォンやタブレットを使った屋外でのイターネット利用も可能となり、スマート農業の取り組みを大きく前進させるだけではなく、該当地域に住む皆さんに、快適なインターネット環境を提供できるサービスです。

地域BWAサービスの申込・問合先：(株)はまなすインフォメーション(有明町南1自治体ネットワークセンター3階)
【電話】25-8101

□地域BWAサービス　3月1日(日)スタート
サービス提供エリア：
・北村地区全域
・稔・大願・峰延・岡山・西川・若松・上幌向・金子・双葉・下志文・御茶の水・中幌向・幌向地区
※上志文・栗沢地区は、来年度以降サービスを提供する予定です。

□地域BWAサービス説明会
どなたでも参加できますので、興味のある方はぜひお越しください。
参加無料

問い合わせ先：(株)はまなすインフォメーション

ICTをはじめとした技術は日々進歩し、子どもの頃思い描いていた未来の暮らしに一歩ずつ近づいています。
私たちの生活が大きく変化していく中で、市は、さまざまな先端技術を積極的に取り入れ、岩見沢のまちの成長に向けて、皆さんと一緒に〝未来を見据えたまちづくり〟を進めていきます。