• 今日23/15
  • 明日25/14
文字サイズ

質の高い急性期医療の提供を維持・強化/岩見沢市新病院建設基本計画を策定(2)

3/34

北海道岩見沢市

■関連施設の方向性
□市民健康センター
健診機器や人員の限られた医療資源を有効に活用し、受診者の利便性を確保するため、新病院と同時移転します。

□院内保育園・病児保育施設
働きやすい職場環境の提供や病児の容体急変時に対応できるよう、新病院と同時移転します。

□現病院施設・跡地
本館は新病院開院後に解体し、新棟を含む跡地(約2万平方メートル)の利活用を検討します。

□市立高等看護学院
現施設での運営を継続し、講師の移動手段や物品調達方法は、今後検討します。

□職員宿舎
民間賃貸住宅の借上げで対応するとともに、院内に医師当直室を充実させて整備します。

□市立栗沢病院
老朽化した病院施設の再整備に向け、必要な医療機能、適正な規模を検討します。

■部門別の計画(抜粋)
□外来部門
ブロック方式(関連性の高い複数の診療科をブロック化)を採用し、中央処置室、採血室を設置します。また、プライバシーに配慮した診察室にするとともに、分かりやすい表示や動線に配慮します。
待合表示モニターや呼出システムの導入、コンビニエンスストアの設置など、待ち時間を有効に活用できる環境を整備します。

□総合支援センター(仮称)
メインエントランスに近接した場所に説明ブースや相談室を整備。入退院支援と相談機能を一元化し、患者や家族を総合的に支援します。また、再来患者がより利用しやすいよう外来予約センター機能の導入を検討します。

□救急部門
二次救急に特化した24時間救急診療体制を充実させ、救急搬送はすべて救急外来で一元的に受け入れます。また、感染・発熱外来を設け、専用出入口や診察室の確保など、患者の動線を分離します。

□病棟部門
プライバシーの確保やアメニティの向上など療養環境に配慮します。また、急性期一般病棟は、最低でも3割以上の個室率を確保し、緩和ケア病棟は全室個室、回復期リハビリテーション病棟は1割程度の個室率、精神病棟は8室以上を個室とします。
新興感染症などは、感染症病床またはHCU(高度治療室)個室で対応するとともに、拡大期には感染症病床を有する一般病棟全体で対応します。

□手術部門
バイオクリーン手術室※、日帰り手術室を含む全7室を整備するとともに、手術支援ロボットによる内視鏡手術など、低侵襲(ていしんしゅう)で安全な手術を実施します。
※術中・術後感染のリスクを最小限にするため、高性能のフィルタを通して空気を清浄化した空調などにより、微粒子や細菌を飛散させないよう、高い無菌性を保持した手術室のこと。

□薬剤部門
新たに院外処方を導入し、病棟薬剤業務や入院時支援など、対人業務を充実します。

□健康診断部門
新病院内に併設し、病院内の検査・画像診断機能を活用して健診・検診機能を強化します。

□共用・利便施設
院内で快適に過ごせるよう、コンビニエンスストアや喫茶スペースなどを整備し利便性の向上を図ります。また、院内Wi-Fi環境の整備や癒し・安らぎを提供するホスピタルアートの導入を検討します。
職員が働きやすい環境として院内保育園を整備し、定員の拡充を検討します。

■整備・運営計画(抜粋)
□医療機器・什器(じゅうき)備品の整備
・新病院でも継続して使用できる機器の移設や部門間での共同利用により事業費を抑制
・新病院開院時に投資額が集中しないよう、調達時期を分散

□情報システムの整備
・電子カルテシステム(平成29年度導入)を令和7年度に更新した後、北海道中央労災病院の情報システムとのデータ統合を行い、新病院でも引き続き運用
・ICT/IoT・AI・RPAなどの次世代先端技術を活用したスマートホスピタルを目指す

□人員の確保など
・新病院の診療機能・規模や医療体制を実現するために必要な医療スタッフを確保
・職員が働きやすい環境の整備

■整備手法とスケジュール
□整備手法
・施工者を早期に確保するため、実施設計段階から施工者が技術協力で参画する〝ECI方式〟を採用

□整備スケジュール
・竣工後3カ月以上の開院準備期間を確保し、令和10年春の開院を目指す

■事業収支計画
□概算事業費と財源
新病院建設事業の概算事業費は344億円です。
安定した病院経営を維持するため、可能な限り事業費を縮減するほか、財源には企業債や国・北海道の補助金を最大限活用します。

□概算事業費内訳

□事業収支シミュレーション
開院2年目までは、移転費用や減価償却費などの影響で赤字となりますが、3年目以降は黒字化し、経営が安定する見込みです。
将来的には、医療需要の変化に応じて規模を見直すなど、持続可能な経営を維持していきます。

今回策定した基本計画を基に、これから設計、建設工事へと事業を進めていくことになります。
市は、今後も関係機関との協議・検討を重ねるほか、市民の皆さんの意見を伺いながら、新病院の建設に向けた取り組みを進めていきます。
基本計画は、市立総合病院事務部、市役所本庁と北村・栗沢両支所および有明交流プラザの情報公開コーナー、または市立総合病院ホームページで見ることができます。
市立総合病院のホームページに、新病院建設に関する最新情報を掲載しています

問合先:市立総合病院新病院建設準備室(9西7)
【電話】22-1650

       

岩見沢市発行の広報いわみざわです。市民の皆さんへ大切な情報をいち早くお届けします。 広報プラス ーわたしの岩見沢ー

MENU